帯状疱疹後
ピリピリと刺すような痛みがあり、夜も眠れないほど激しい場合がある。
衣服が擦れただけでも激しい痛みがある。
朝や夜中などの気温が冷えてくる時間帯だと痛みが増強する。
不定期に痛みが起こる場合もあり、作業などに集中できない。
入浴の際に身体を洗う事と皮疹にしみて洗う事が困難になる。
その他、顔や耳に皮疹ができた場合、顔面神経麻痺や難聴などのリスクがあります。
一方、お尻などに皮疹ができた場合、排尿に関する困難が生じる可能性があります。
帯状疱疹後に対する当院の考え
帯状疱疹は「水痘・帯状疱疹ウイルス」というウイルスの感染によって引き起こされます。初めて感染した場合、これは「水疱瘡」として症状が現れます。
通常、水疱瘡を経験した後は再発することはないのですが、ストレスや身体の異常などが起こった場合、免疫力が低下し、ウイルスが再び活性化して帯状疱疹として現れることがあります。
帯状疱疹の発症には年齢が大きく関与し、高齢になるほど発症しやすく、免疫力の低下が主な原因とされています。
兵庫県で行われた1987年から2016年までの疫学調査によれば、50~70代の患者数が増加しており、特に女性の方々が多く発症していることが報告されています。
帯状疱疹後を放っておくとどうなるのか
帯状疱疹の初期症状として、皮膚に発疹などの兆候が出る前、通常数日から1週間ほど前から、ピリピリとした皮膚の痛みが現れます。
病状が進行すると、皮膚が赤くなり、水ぶくれができ、強い痛みが3~4週間にわたって持続します。
帯状疱疹は、自然治癒する場合もありますが、施術が遅れたり放置されたりすると、頭痛や39℃以上の発熱などの全身症状が発生することもあります。
特に顔面や首の帯状疱疹は、重症の場合、失明、顔面麻痺、難聴などの合併症を引き起こす可能性があります。また、お尻などに帯状疱疹が現れると排尿が難しくなる場合もあります。
さらに、発疹が残ると、痛みが持続することもあります。
帯状疱疹後の軽減方法
帯状疱疹の施術において、主要なアプローチはウイルスの増殖を抑えるための抗ウイルス薬の使用です。発疹が現れてから72時間以内に抗ウイルス薬を開始することが望ましいとされています。
ただし、帯状疱疹の初期症状は皮膚の違和感、かゆみ、しびれなどであり、患者様がすぐに帯状疱疹と気づかないことが多いため、発疹が現れてから2日以内に医療機関を受診する患者さんは少ないのが現状です。
抗ウイルス薬を適切に服用することで体内のウイルス量が減少し、症状は徐々に軽減します。指示通りに薬を服用し、途中で自己判断で服用を中止しないことが大切です。
また、痛みが強い場合には、鎮痛薬や抗うつ薬も併用されることがあります。
帯状疱疹後の軽減に効果的な当院の施術メニューは?
帯状疱疹そのものには塗り薬や抗ウイルス薬が効果を期待できますが、帯状疱疹から発展する神経痛に対しては、当院の施術が症状軽減の効果を期待できます。
皮膚が元の状態に戻っても、痛みやチクチク感、不快感が残ることがあります。こうした症状に対して、当院では鍼灸施術を行います。
発症初期から施術が可能で、積極的に鍼灸施術を行い、痛みを軽減させることを目指します。
また、帯状疱疹はストレスによって発症することが多いため、全身調整鍼もストレス軽減の効果が期待できます。
発疹が治まっている場合には、手技療法も症状の軽減を期待できます。
その施術を受けるとどう楽になるのか
鍼灸施術を受けることで、皮膚の不快感やズキッとした痛みなどの症状が軽減されることが期待されます。
また、痛みが緩和されることで、睡眠の質が向上し、免疫力の向上に繋がります。
手技療法の場合、痛みにより動きが制限されている部位に施術を行うことで筋肉の可動域が増加し、血流も軽減されるなどの効果が期待されます。
帯状疱疹の症状によっては、痛みが増強されて動けなくなることがあるため、施術を受けることで神経症状が軽減されます。
軽減するために必要な施術頻度は?
痛みが強い場合は、最低でも2日に1度の施術が必要です。初期段階では、動きを軽減するために毎日のご来院でも構いません。
痛みが和らぎ、発疹が収まっても、週に3回のペースでの施術が必要です。
筋肉や関節が硬くなっている場合、1回の施術だけでは個人差がありますが、通常3日程度で元の状態に戻ることが多いです。
一定の期間を空けてしまうと、以前施術で緩和されていた筋肉や関節が再び硬くなるおそれがあるため、状態を維持するために継続的な施術が大切です。